JrSr市民講座:「極上の別れの条件」YouTube

JrSr市民講座:「極上の別れの条件」YouTube

一般社団法人JrSrはハワイ大学医学部の町淳二先生が国際的な日本人医療者の育成を目指して2014年に立ち上げられた組織です。その活動の一つである「未来の医師への贈り物」シリーズは、世界で活躍するさまざまな経歴を持った錚々たる方々が登場し、医学を目指す若い世代にメッセージを送っています。はや57回まであります。私は第4回目にお招きいただき「グローバル社会に不可欠な2つの力」というタイトルで登壇させていただきました。大人でも、医学を目指していなくても楽しく学べるシリーズです。ぜひご覧になってください。

https://www.youtube.com/channel/UCw0GEk0HKNPEqdIBIEghwwQ/videos

JrSrは市民向けにも講座を開講していて、第2回市民講座(2021年7月)にお招きいただいた講演「極上の別れの条件」が最近YouTubeにアップされました。

極上の別れに出会うたびに、そこには科学と神秘と奇跡が折り重なっていることを実感します。私たちにできることは「生きること」「知ること」「惜しむこと」「ゆだねる」こと。気づかせてくださったのは多くの終末期の患者さんたちです。

医療介護福祉従事者向けグリーフグループ始まりました

医療介護福祉従事者向けグリーフグループ始まりました

その名も「グリーフサークル」。

重篤な患者さんをケアされる方や、看取りに関わる方は、業務に追われ、患者さんがお亡くなりなっても死を悼むいとまがありません。仕事が優先で、グリーフは個人任せというのが暗黙の了解です。けれどもグリーフが仕事の生産率やケアの質などに大きく関わっているとしたらどうでしょう。

American Journal of Nursing (July, 2019)ではグリーフ支援の欠如はこれほどの影響を組織に与えると指摘しています。

① 欠勤・退職 ② 生産性の低下 ③ ケアの質の低下 ④ モラルの低下 ⑤ その他の健康問題

米国では、現場で動く従業員のために、グリーフケアを提供している病院や在宅ホスピスがいくつもあります。私が勤めていたホスピスでは不定期で有志で集まって話をする機会を作っていました。

日本で提供していくグリーフサークルは、私がこれまで遺族やスタッフ、コミュニティー向けに提供してきたサポートグループが原型となっています。6回シリーズで、毎回テーマにそったレクチャーを交え、少人数で(20名以下)グリーフについて理解を深めながら、死別の喪失による悲しみや、辛さ、やるせない思いを言葉にし、気づきを深め、死を悼むという作業を共に歩んでいきます。講演形式ではなく、参加者一人ひとりの存在や参加がグループの大切なエッセンスとなります。

トピックは参加者の方の状況や、環境なども考慮しながら組織や団体にあったものを考えていきます。今回始まったグリーフサークルの6回のトピックは「自分のグリーフを知る」「グリーフの道のり」「セルフケア:快眠のために」「大切な人を悼む」「大切な人を支える」「命の意味」です。

「うちの施設や組織でもぜひグリーフサークルを作りたい!」と思われる方はぜひご相談ください。

**現在は団体のみで個人の参加は受け付けておりませんのでご了承ください。

講演が新聞に掲載されました 

講演が新聞に掲載されました 

先日北海道こどもホスピスプロジェクト様にお招きいただいた講演会の模様が地元の北海道新聞に掲載されました。「喪失の苦悩 抜け出す過程大切」という見出しには講演のエッセンスがうまくつまっています。それはまさしく5月に出版した『極上の別れの条件』のメッセージでもあります。

ブックツアー始まりました:北海道編

ブックツアー始まりました:北海道編

ブックツアーの皮切り、北海道こどもホスピスプロジェクト様主催の講習会にお招き「グリーフケアを学ぶ」というタイトルお話をさせていただきました。

グリーフに関する講演には、実際大切な方との死別を体験されていたり、患者さんやご家族の支援に関わっている医療従事者の方がたくさんいらっしゃいます。できるだけ参加いただいた方のためになるように、内容や構成も変えるようにしています。今回は1)グリーフについて、2)子供を亡くした家族のグリーフ、3)グリーフを生きる、4)大切な人を支える、5)死の先にあるものという内容でお話ししました。

ブックサイニングの際にお話をしてくださった方々がいます。それぞれの方がそれぞれの形で死を悼み、愛する人と心で繋がり、グリーフと共に歩んでいらっしゃいました。「今日来て本当によかった」といってくださるのは何よりの誉め言葉です。

紀伊國屋書店30店舗フェアに「極上の別れの条件」登場!

紀伊國屋書店30店舗フェアに「極上の別れの条件」登場!

9月15日から1ヶ月間30の全国の紀伊國屋書店で販売フェアが行われます。コロナ禍で書店に出かけて本を手に取るという機会が少なくなりました。書店は私の大好きな場所の一つです。特に買いたい本がなくてもふらりと立ち寄るだけでそこには日常とは違った世界が広がっています。いい本に出会うとウキウキワクワクします。

「極上の別れの条件」は手に取ってウキウキワクワクする本ではないかもしれませんが、読者の方からさまざまなご感想をいただいて、その度に胸が熱くなります。大切な方を亡くされて「その時にこの本と出会っていれば違ったお別れができたのに」や、「泣きながら読んだ」「生きることを支える一冊」など、色々なコメントをいただき、家族でお読みいただいている方もいらっしゃいます。

不思議と多くの人に読んでもらおうと思っていた頃は、なかなか内容や構成が定まらず、投げ出してしまいそうな時もありました。考えすぎず、「誰か一人の人のために」自分の書きたいことを書こうと決心してからは、伝えたいことが自然と溢れだしました。

本が読まれるようになり、心温まる感想に励まされると、「もっと多くの人に読んでいただきたい」と思うようになりました。また機会がありましたらぜひ皆さんのご体験やご感想などをお聞かせください。

東京こどもホスピス講演会

東京こどもホスピス講演会

8月29日(日)10:00からオンラインにて東京こどもホスピス講演会で登壇します。タイトルは「Let’s Talk Aboutグリーフ」です。大切な方を亡くしたご遺族向けにグリーフと共に生きるということについて一緒に考えてみたいと思います。ぜひご参加ください。

ブックツアー始まります

ブックツアー始まります

ブックツアーといえば、本屋さんで行われるサイン会というイメージがありますが、無名の私のブックツアーはどちらかというとデビューしたての歌手が宣伝のために各地のイベントにお邪魔するといった方が近いかもしれません。

緩和ケアやホスピスケアを提供する病院や施設、関連支援を提供する組織であれば、患者様、ご家族、会員様向けの支援サービスの一つとして講演にお招きいただくということであったり、ケアに関わる医療者やスタッフ向けの勉強会や研修会にお呼びいただくという形かもしれません。以前であれば医学部、看護大学などにもお邪魔して米国の緩和ケアやホスピスケアなどについてお話しさせていただいたこともあります。演題は本の内容に限らず、グリーフやグリーフケア、遺族ケア、スタッフ向けのセルフケアなどに関してお話をさせていただくことも可能です。

まだまだコロナから目が離せない状況が続いており、ブックツアーもフライヤーの日程にとらわれず様子を見ながら柔軟に対応していこうと思っておりますので、是非お声かけいただきたいと思います。もちろんフライヤーの日程でお呼びいただける場合は、対面・オンラインの両方で検討させていただきます。私自身は2回のワクチン接種を終了しています。

6月18日・19日に横浜で日本緩和医療学会学術大会が開催されます。地元ということもあり今回初めて現地参加させていただくことになっています。色々勉強させていたくのが楽しみです。僭越ながらポスターセッションをさせていただく関係(発表はありませんが)で、学会での書店でも拙書を販売していただくことになっています。

秋には紀伊國屋書店の30店舗でブックフェアに取り上げていただき、実際に手にとっていただけることになりました。また時期が近づきましたら具体的にお知らせしてまいります。

   市民講座のお知らせ                  

   市民講座のお知らせ                  

日本と米国の医療・医学教育の交流を目指す一般社団法人JrSr主催の市民講座にお招きいただきました。創立者でもあるハワイ大学の町淳二先生とはハワイからのお付き合いで、異業種でありながらこれまでにも交流イベントやセミナーにも参加させていただいています。活動に賛同されて参加される講師陣の中には日米でご活躍の方々がたくさんいらっしゃっていて、これから海外でキャリアを考えている方や、海外での医療事情などに興味がある方は会員になっておかれることをおすすめします。以下JrSrのフェースブック投稿から抜粋。

講演タイトル:「極上の別れの条件」

講演内容:ほとんどの日本人は最後まで延命を試み、そして病院で亡くなることが多い。それは心臓が1日でも1時間でも長く動いているために、強い薬剤や機械などで生きながらえるということを意味する。最後まで戦う医療には、往々にして心を通わせるお別れの余地がない。ここでの「別れ」は臨終という最期の場面を意味するのではなく、命が限られていると知らされた時から始まる悲嘆のプロセス(作業)を指す。残された時間の過ごし方は人様々で、正しい答えはない。しかし別れの準備をする余地もなく、壮絶で孤独な戦いの中、苦悩や苦痛を抱えながら死ぬことは本人にとっても家族にとっても余りにも悲しい。別れの準備は、いのちの限界を受け入れる勇気と決断から始まる。いのちは最期を意識することで一層輝きを放つ。そしてそこには、生まれてからのいのちの歩みがあり、支えてきた人々との愛情や深い絆の物語、そして安堵と満足もある。本JrSr市民講座ではハワイ州のホスピスでグリーフケアに関わってきた経験を綴った「極上の別れの条件」(文芸社より2021年5月出版)から、人生の別れにどう向き合うのかを皆さんと考えてみたい。

講師:森田 亜紀(もりた あき)グリーフ&ブリーブメント研究所 代表臨床心理学博士兵庫県出身。一部上場企業で3年勤めた後、1990年渡米。ニューヨーク州コロンビア大学・ティーチャーズカレッジカウンセリング学科修士、ロングアイランド大学臨床心理学科博士課程修了。2012年からハワイ州オアフ島のホスピスにてグリーフカウンセラー兼、遺族ケアコーディネーターとしてグリーフケアに関わる。2019年帰国。2021年5月「極上の別れの条件」を文芸社より出版。

講演開催日時: 2021年7月11日(日) 午前10時-11時30分(日本時間)※講演60分、質疑応答30分

開催場所:オンライン;zoomにて

開催申込方法:下記申込フォームより事前登録https://juntendo-ac-jp.zoom.us/…/tJAvdO2prDktHd1Y72PlZy…

参加費:無料

定員:無し

主催、運営:JrSr

当日の参加方法について:事前登録用フォームから登録するとすぐ受付完了のメールが届きます。そのメールには当日のZoom参加用のリンクが記載されていますので、それをクリックして参加してください。初めてZoomを利用される方は、下記リンクに使用方法をまとめてありますのでご参照ください。http://jrsr.or.jp/…/Zoom%E3%81%AB%E3%82%88%E3%82%8B%E3…ご不明な点があれが、jrsroffice@jrsr.or.jp まで。

「極上の別れの条件」いよいよ発売

「極上の別れの条件」いよいよ発売

「本を書くのにどのくらいかかりましたか?」とよく尋ねられます。実際に執筆していた時間を答えるのは簡単ですが、そこに至るまでにかかる時間を考えると父が亡くなった2008年から生と死を考える時間が始まっていたというのが正しい答えでしょう。そう考えると13年の月日がかかりました。2009年に他界した母の死、そしてその後ハワイのホスピスで出会った患者さん達の死、ご家族のグリーフに触れることで自分の中の生と死の対話がより深くなっていったといえます。そして新型コロナで深いグリーフにある方々をメディアを通じて見るたびに自分の中にある想いを具現化しなければいけないという強い力に後押しされたような気がします。

13年の集大成が5月1日いよいよ発売されることになりました。Amazonや楽天などのオンラインショップではすでに在庫が切れたのか(?)、発送までに1週間から3週間などと表示されていますが、版元の文芸社のウェブから他に購入できるサイトのリンクがあります。https://www.bungeisha.co.jp/bookinfo/detail/978-4-286-22627-9.jsp

初の著書、さらに「書きたいことを文字にした」分、それが読者の方々にどう映るのか、どう伝わるのか不安でもありましたが、発売後まだ間もないにもかかわらずAmazonではすでに嬉しいレビューを書いてくださった方々がいます!

上智大学グリーフケア研究所の葛西賢太先生からは以下のような素晴らしい書評も届きました。https://www.circam.jp/book/detail/id=8459

次のステップはもっとたくさんの方にお届けできるように、色々プランを練っているところです。

グリーフ勉強会を主催してみませんか?

グリーフ勉強会を主催してみませんか?

ハワイのホスピスではサポートグループと呼んでいました。遺族が1ヶ月に一度有志で集まって故人との思い出や、グリーフの中での葛藤、悲しみなどを語り合います。グリーフが辛い時期というのは、ついつい一人で抱え込みがちになりますが、他のご遺族と集まってその体験を語り合うことで、初めは抵抗があった方も次第に笑顔が増え、会にくるのが待ち遠しくなってきます。サポートグループでは心理の専門家がファシリテーターとして進行を務めます。ただのおしゃべり会になってしまわないように、一人の人が時間を取りすぎないように、全ての人が安心してお話ができるように環境を整えるのもファシリテーターの大切な役割の一つです。参加者の方の中には、死別を体験してまだ日が浅く、親身な経験談やアドバイスを参加者に求めてくる人もいます。そんな時に世間話で会が終わってしまっては、どれだけがっかりするでしょう。「きてよかった」と思えなければ意味がありません。

日本にはグリーフ自体がそれほど認知されていないため、こうしたグループも自助的なものが多い気がします。呼び方も「遺族会」「語る会」「勉強会」などさまざまで、セラピー的な要素が感じられない方が受け入れやすい印象があります。自分の気持ちを知らない人に話すというのは日本人の私たちにはなれないからでしょう。

私がファシリテーターとして関わるグリーフ勉強会では、第一部が講演(1時間)、第二部が参加型の勉強会(1時間半)です。内容は添付のフライヤーをご覧ください。これまでハワイのホスピスで提供してきたサポートグループとは少し形態が異なりますが、まずはグリーフというものを理解していただくことから始めていきたいと思っています。

皆さんの病院や施設で働く医療従事者のために、家族をなくされたご遺族のためにこうした会を主催してみたいと思われる方は是非ご相談ください。